なるほど栄養学 現代人のカラダ事情<56>

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栄養を知り、体を知る

「栄養素編」のまとめ

 これまで55回にわたって連載してきたこのコーナー。難しいイメージのある「栄養学」を、できるだけ身近なものに感じてほしいと思い書いてきました。どうでしたか?なるほど、と思えましたか?

 栄養に関心が持てましたか?

 人は植物と違い、太陽や空気、水や土を利用して栄養素を合成することができません。だから、外界から栄養(食)を摂取することで生命を維持してきました。体を支えている栄養(食)について知ることは、体の仕組みを理解することにつながります。食べることは、生きることそのものであり、食べることへの考え方は、その人の人生観までも反映しているようにも思います。このことからも「何を食べるかが人生を決定する」とまで言われることが理解できます。

 タンパク質にはじまり、糖質、脂質、そして各種栄養素について書きましたが、栄養学に的に完璧なメニューを作ったところで、おいしくなければ食事としては良いものとは言えません。食事とは「おいしい!」「満足感」が重要であり、いくら体に良いと頭でりかいしても、長続きしませんよね。

 「体が喜ぶ食」と「おいしい食」、「食べたい食」とのギャップ(差)が生じなくなることが理想であり、余計なことを考えず「今、私が食べたい物が、体が必要としている物」になればベストですよね。

 そのためには、ある程度栄養のことや、それを活用するための体の仕組み、そして最近、注目されている生体リズム(時間遺伝子)について理解しておくことが必要となります。

 なんだか終わりのような雰囲気をかもしていますが、実はこれからが本番です!次回からは、これまでに登場してきた栄養素についての、いわば「実践編」です。健康維持、健康増進のための栄養アプローチ方法についてご紹介していきます。そこでは、最新栄養学の情報をはじめ、食事、そして具体的なサプリメントの使い方や選び方についても触れていきたいと考えています。

今後も、皆様にとって有益な情報を発信できるよう尽力したいと思います。

 次回からの内容は…

 具体的な栄養アプローチについて紹介します。海外では、「栄養療法」という形で病院で行われています。日本では、治療の補完という形で用いられる場合が多いです。自分の状態を鑑みながら、ご参考になさってください。

 テーマは
 「女性のための栄養」
 「成長期により必要な栄養素」
 「関節に対する栄養アプローチ」
 「ダイエットのための栄養の考え方」
 「アスリートの栄養アプローチ」
 「高齢者の栄養対策」
 「ストレスに対する栄養アプローチ」 などなど。

 

55.「ビタミンD」の働きといえば? | 目次 |