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女性に多い不調 | ||
生理の不快症状 |
〇 EPA ⇒ 生理痛の抑制
〇 γリノレン酸 ⇒ 生理痛抑制
生理中の不快症状は人それぞれ違います、たとえば、腹部痛がひどい人もいれば、激しい腰痛、頭痛、嘔吐、不眠を伴う場合もあります。
こうした不快症状には、プロスタグランディンという局所ホルモンが関係しています。これは出産時に赤ちゃんを押し出すために子宮の
収縮を起こすホルモンですが、毎月の生理でも体内では同じことが行るため、痛みを伴うことがあるのです。
ただ、すべての人に生理痛があるかというと、そうではありません。
問題は子宮の細胞膜を構成する脂肪酸の種類によって、プロスタグランディンの性格が変わるということ。つまり、生理痛がひどいかどうかは、
細胞膜をつくる脂肪酸によって決まるというわけです。
細胞膜をつくる脂肪酸には、アラキドン酸と、EPA(エイコサペンタエン酸)、γリノレン酸などがあります。生理痛がひどい人の場合、
脂肪酸の比率をEPAやyリノレン酸が多い状態にし、アラキドン酸割合が減ると症状が軽減されることが多くあります。
ひどい生理痛に悩まされているのであれば、EPAやyリノレン酸を積極的に摂るのがとても効果的です。
ちなみに体の中でアラキドン酸につくり替えられるリノール酸は、サラダ油などに多く含まれ、EPAは青魚などに多く含まれています。
アリノレン酸は食品から摂取するのが難しいので、サプリメントを活用してみてください。
生理痛の鎮痛剤は、プロスタグランディンを分泌させないようにして痛みを抑えるというものです。プロスタグランディンには骨の再生を
サポートする役割もあるため、薬でこの働きを抑制すれば骨の老化を早めたり、閉経後に腰痛や関節痛に悩まされる弊害も考えられます。
痛みがひどい場合は、お薬を使うことも必要ですが、ライフスタイルを見直しながら、自然な方法で解決できるようになると良いですね。
※月経血の量にも個人差があります。中には異常に多い”過多月経”の人もいますが、そういう人はまず、婦人科で詳しい検査を受けたほうが安心です。
過多月経の場合、子宮筋腫や内膜症、卵巣のう腫などの疑いもありますから、とくに若い人なら将来の妊娠に備える意味でもきちんと検査をしましょう。
月経前症候群 |
〇 カルシウム ⇒ 精神の安定
〇 ビタミンE ⇒ ホルモンバランスの安定
〇 ビタミンB群 ⇒ 乳房の張りに
〇 γリノレン酸 ⇒ 頭痛や腹痛を緩和(サプリメントによる摂取がオススメ)
月経前症候群とは、生理の数日前から、情緒不安定、不眠、うつ症状といった精神的症状に陥ったり、身体的にも頭痛や腹痛、
便秘、むくみ、乳房腫脹と呼ばれる胸の張りや痛みが生じることをいいます。
とくに乳房腫脹になる人は乳ガンのリスクが高まるといわれていますから、早めの対処が乳房トラブル予防にもつながると考えられます。
摂取したいのは、気持ちを安定させるカルシウム、マグネシウムを一緒に摂るとより効果的です。
また、ホルモンバランスを維持するビタミンE、胸の張りにはビタミンB群を摂っていただくとよいでしょう。
また、頭痛や腹痛といった痛みの緩和にはγリノレン酸が働きます。
生理不順・無排卵月経 |
〇 たんばく質 ⇒ 正常な体の材科
〇 鉄 ⇒ 血液の材料
〇 ビタミンE ⇒ 正常な月経をサポート
生理の不調でまず気をつけて欲しいのが、栄養欠損です。栄養と生理が関係するの?と思いますが、無理なダイエットで
体重を急激に落としたり、BMI値が17以下になると、生理に変化が起こることがあります。
放っておくと不妊症にもなりかねないため、早めの対策が肝心です。また、生理があっても排卵が起こっていない「無排卵月経」も、
できるなら白然な形で改善したいものです。
個人差はありますが、例外なく不足しているのはたんぱく質と鉄です。また、妊娠ビタミンと呼ばれるビタミンEをしっかり補うことも
正常な生理サイクルのために有効なことが分かっています。
そしてもうひとつ、生理が乱れる原因がストレスです。女性ホルモンの分泌に携わる視床下部と下垂体はとてもデリケートで
ストレスで途端に不具合が生じてしまいます。ストレス対抗ホルモンの材料となる栄養を摂って、改善をはかりましょう。
▶ 女性ホルモンと視床下部と下垂体
▶ ストレス
頭痛・偏頭痛 |
〇 鉄 ⇒ 脳に酸素を供給
頭痛の原因は、脳に何らかの問題があるなど、深刻な病気が隠れている可能性もあるため、きちんとした検査を受けることは有意義です。
しかしながら、さまざまな検査を繰り返しても原因が分からないという場合が意外に多いです。
原因不明の頭痛は、栄養不足から来ることもあり、まず考えられるのは、低血糖症か、鉄欠乏です。人によっては、その両方を抱えている場合もありますが、
いずれにしても食事を変えることで頭痛は解消されていくでしょう。
最初に疑ってほしいのは、低血糖症です。
低血糖症の人は血糖調節がうまくできないことから、ホルモンや自律神経のバランスが乱れ、うつ症状やイライラ、頭痛や動悸などの症状が出やすくなります。
この場合は、糖質制限をします、まずは甘い物を我慢して、おやつをチーズやゆで卵に替えます。それでもダメならご飯やパンなどの
炭水化初を減らしましよう。
低血糖症が原因なら、こうした食事に取り組めば、数週間で頭痛の改善が期待できます。
低血糖症の改善には時間がかかりますので、頭痛が改善してもしばらくは糖質制限の食事を続けることをおすすめします。
次の原因として考えられるのが鉄欠乏です。
鉄が不足すると私たちの体にはさまざまな不定愁訴が生じますが、頭痛やめまいもそのひとつ。
血中のヘモグロビンの働きが低下して脳が酸欠状態となり、痛みとなってめらわれます。
一般的な病院でたとえ「貧血ではない」と診断されても、貯蔵鉄であるフェリチン値が低ければ、『隠れ貧血』ですから、
頭痛などの症状があらわれやすくなります。
改善のためには鉄を摂取することです。ほうれん草やプルーンなどに含まれる植物性の鉄(非ヘム鉄)ではなく、
鶏や豚のレバーなどに含まれる動初性の鉄(ヘム鉄)のほうが吸収率が圧倒的に高く効果も得やすくなります。
また、もうひとつ挙げるとするならストレスによる頭痛が考えられます。
心因性頭痛と呼ばれる緊張型頭痛で、頭全体が締め付けられるような痛み、首筋のこりやめまいなどを伴うものがこれに当たります。
この場合は、ストレスに打ち勝つための体づくりが必要不可欠です。
▶ ストレス
不眠 |
〇 ビタミンB6 ⇒ 神経伝達物質の材料
〇 ナイアシン ⇒ 神経伝達物質の材料
〇 たんぱく質 ⇒ 神経伝達勧質の材料
眠りたいのに眠れないつらい不眠症状も、うつやイライラと同様、脳内の栄養不足が深く関係しています。
睡眠には、メラトニンという調整系のホルモンが必要ですが、それを合成するためにはビタミンB6やナイアシンが不可欠。
ちなみに赤ちゃんの夜泣きにも、ビタミンB群が効果的です。
また、寝る前の糖質摂取もNG。ビールやアイスクリームなどの糖質を摂った直後に寝ると2~3時間後に目が覚めてしまいませんか?
これは血糖値を下げる作用が働いて低血糖になり、今度は血糖を上げるために興奮系ホルモンが分泌されるから。そのタイミングが2~3時間後なのです。
空腹だと眠れない、という人は、ヨーグルトや牛乳など、低カロリーのたんぱく質を摂取して。
メラトニンをつくる大事な原料にもなり理に適っています。
あと、質のよい睡眠には、朝食を摂る習慣、朝食にたんぱく質を意識すると良い睡眠が得られることも分かっています。
朝食を食べる習慣がない方は、少しずつ、できる範囲からスタートしてみましょう。
むくみ |
〇 たんぱく質 ⇒ 細胞の水分調節
〇 鉄 ⇒ 代謝を上げる
〇 ビタミンE ⇒ 利尿作用
むくみの原因は、たんぱく質に含まれるアルブミンの不足が考えられます。
アルブミンはスポンジたんぱく質とも呼ばれ、細胞の水分調節に慟きます。むくみは、細胞のスポンジ機能がうまく働かず、
細胞外に水分が漏れているような状態ですから、たんぱく質をしっかり摂って、細胞内外の水分バランスを良好に保つのがむくみ対策の秘訣です。
女性に多い鉄欠乏もむくみの原因になるので、鉄も十分に補給しましょう。
また、むくみ解消に利尿剤を使っている人は注意が必要です。利尿剤は尿量を増やして体の水分を体外に排出するための薬ですが、
血液中の水分やミネラルまで出してしまうため、血液がドロドロになり、ミネラル不足にもなりかねません。
利尿作用を求めるのであれば天然のビタミンEを摂るほうがリスクがなく効果的です。
肩こり |
〇 ビタミンB群 ⇒ 乳酸の代謝を促進
〇 ビタミンE ⇒ 血行を促進
〇 鉄 ⇒ 体中に酸素を供袷
デスクワークか続いたり、家事を毎日こなしている女性に肩こりに悩む人が多いようです。
マッサージをしたり、ストレッチをしたりと、自分なりの努力をされている方もいらっしゃいますが、なかなか解消されないというのが
実際のところでしょう。
肩こりは、筋肉に負担がかかるときに発生する乳酸という疲労物質が代謝されずに残り、筋肉が硬直して血流が悪くなったために起こる症状です。
改蓄には、この乳酸を代謝させればいいわけですが、そのために必要になるのがビタミンB群です。あわせて、血流をよくするビタミンE、
体の隅々に酸素を送る鉄を一緒に摂取するとよいでしょう。
イライラ・感情の抑制 |
〇 ビタミンA ⇒ 神経伝達物質の材料
〇 ナイアシン ⇒ 神経伝達勧質の材料
〇 ビタミンB6 ⇒ 神経伝達物質の材料
〇 鉄 ⇒ 神経伝達物質の材料
わけもなくイライラする、すぐにカッとなってしまう、感情が抑えられない、という悩みはないですか?自分ではどうしようもなく、
コントロールが効かない。こういうタイプの人は、神経伝達物質の分泌バランスが崩れ、脳内が制御不能になっていると考えられます。
神経伝達物質には、やる気をもたらす興奮系・脳の興奮を抑えて安らぎを司る抑制系・行動を抑え、気分を保つ働きのある調整系の3タイプがあります。
うつ症状が、調整系のセロトニン不足が原因なのに対して、イライラといった症状を引き起こすのは興奮系の過剰分泌、または抑制系の分泌不足が原因です。
感情的でキレやすくなってしまうこともあります。
荒ぶった感情や気分を落ち看かせるには、調整系のセロトニンや抑制系のGABAを増やすことがカギになります。
そのための材料として必要なのは、いずれもビタミンB6やナイアシンなどのビタミンB群、そして鉄です。
神経伝達物質は、たんぱく賢がアミノ酸に分解され、血液に入り脳内へと送られて、調整系、興奮系、抑制系の3系統にそれぞれ合成されますが、
合成される段階でビタミンB群や鉄が不足すると、セロトニンやGABAをつくれなくなります。
これでは3つのバランスは保てませんから、材料となる栄養をきちんと入れて、アンバランスを解消する必要があります。
またイライラしがちな人に考えられる欠乏症としては、鉄欠乏があります。
もしあなたが『朝なかなか起きられない』というなら、その可能性はさらに高くなります。
仕事や勉強に集中できない、家に帰るとゴロゴロしている、冷えやすくて寒がり、動悸や息切れがする、、、いつくかの症状に当てはまるなら、
完全に鉄欠乏だといえるでしょう。
鉄が不足すると全身が酸素不足になるため、神経系統・呼吸器・皮膚などにもその影響はあらわれます。
生理のときに吹き出物ができたり、精神的に不安定になるのも、生理で鉄が足りなくなるため、鉄欠乏は美容の大敵でもありますから、
毎日の食事の中で積極的に補ってほしいと思います。
ストレス |
〇 ビタミンC ⇒ 副腎皮質ホルモンの材科
〇 たんぱく質 ⇒ 副腎皮質ホルモンの材料
〇 パントテン酸 ⇒ 副腎皮質ホルモンの材料
現代において、精神的、または肉体的ストレスをまったく感じることなく生きるのは難しいことといえます。
だからといって、ストレスに屈していては、肌がダメージを受けたり、免疫力が低下したり、精神疾患を抱えたりと、体調は悪化するばかりです。
ストレス社会を生き抜くには、いかにストレスに負けない体をつくるかが重要になってきます。
もともと、私たちの体にはストレスに対抗するための機能が備わつています。ストレスを受けると副腎がホルモンを分泌して、
ストレスに負けないよう抵抗してくれるのです。
つまり、副腎皮質ホルモンを正常に分泌させることが、ストレスに打ち勝つ秘訣なのです、
副腎皮質ホルモンの材料となるのは、ビタミンC、たんぱく質、パントテン酸。この3つの栄養を摂ることで、ストレスに押しつぶされない
強い心と体をつくることができます。
集中力アップ |
〇 鉄 ⇒ 神経伝達物質の材科
〇 ビタミンB群 ⇒ 神経伝達物質の合成を助ける
ここ一番、集中力を高めて頑張らなければいけないとき、ぜひとも摂っておいてほしいのが、鉄とビタミンB群です。
仕事や家事で毎日忙しく動き回る女性や、子育て中のお母さんに元気と活力を与えてくれるのが、この2つの栄養素なのです。
やる気や集中力を高めるには、脳内神経伝達物質の興奮系ホルモンであるドーパミンやノルアドレナリンして調整系であるセロトニンが
過不足なく働く必要があります。この両者をアミノ酸から合成するときに必要になるのが鉄とビタミンB群(ナイアシン、葉酸など)です。
鉄が不足すると、怒りっぽくなったり、イライラしたり、かと思えば急に落ち込んだりと、精神状態が不安定にもなります。
朝起きたときに「今日も頑張るぞ!」とポジティブな気持ちで一日をスタートできるかできないかは、鉄の量で決まるといっても過言ではありません。
口内炎 |
〇 ビタミンB群 ⇒ たんばく質の合成を促進
口の中にポッとできる口内炎ほど、不快なものはありません。口内炎はビタミンB欠乏で起こる典型的な定状ですから、
ビタミンB群を集中的に摂取すれば、すぐに消えてなくなるはずです。
「ビタミンBはしっかり摂っている」という人もいるかもしれませんが、ビタミンB群は私たちの体の各所で使われる働き者。
たんぱく質の代謝や合成にも必要ですし、脳内神経伝達物質を生成するためにも欠かせません、甘い物や炭水化初が好きな人は
口内炎になりやすいのですが、それは穂質を代謝するのにもビタミンB群が必要になるからです。
摂っているつもりでも不足しがちなビタミンB群は、意識的に多めに摂るようにしましょう。
アトピー性皮膚炎 |
〇 たんぱく質 ⇒ 皮膚や粘膜の材料
〇 亜鉛 ⇒ アレルギーに対抗する
〇 ビタミンA ⇒ 皮膚や粘膜を健康に維持
アトピー性皮膚炎の主な原因は、表皮の角化異常によるものです。改善には皮膚や粘膜の強化が最大の対策といえます。
必要な栄養素といえば、まずはやっぱりたんぱく質です。皮膚科では「アレルゲンになりやすいたんぱく質は、摂取を控えましょう」と
指導されることもあるようですが、たんぱく質の制限は逆効果。
不足すれば、皮膚や粘膜をきちんと修復することができなくなってしまいます。
また、アトピー性皮膚炎の人は、低コレステロールである場合が多い傾向にあります。コレステロール値が低いというと健康そうに聞こえますが、
コレステロールは皮膚の潤いであるセラミドを構成する大事な要素ですから、不足するとカサカサの乾燥肌を招きます。
もちろん、皮膚のパリア機能が低下することになりますから、アトピー性皮膚炎が治るどころか、皮膚疾患はますますひどい状態になりかねないのです。
低コレステロールの改善にはたんぱく質の摂取が必要になりますが、たんぱく質がアレルゲンにならないためにも、肉からだけ、魚からだけ、
卵からだけと偏らず、朝食に納豆を食べたら昼食には魚を食べる、夕食には肉を食べる、というようにさまざまな食品から補うようにしましょう。
また、アトピー性皮膚炎には、亜鉛とビタミンAも有効です。
亜鉛はアレルギーに対抗する力を持ち、細胞の正常な分裂に働きます。亜鉛を十分に摂るようにしたら、肌がみるみるキレイになった、
という声も多く聞かれます。ビタミンAもしかり。皮膚を健康に傑つうえで欠かせない栄養素で、潤いを維持するために必須です。
さらに、「花粉症・アレルギー性鼻炎」のところに記述したラクトフェリンは、同様の理由でアトピー性皮膚炎にも有効です。
そしてもうひとつ。アトピー性皮膚炎にお悩みの方に確認したいことがあります。
「あなたは低血糖ではないですか?」ということです。
もちろん血液検査をしなければはっきりしたことは分かりませんが、チョコレートやケーキなどの甘い物に目がなかったり、ご飯やパン、
麺類などの炭水化物を中心とした食事をしていたら、低血糖症かもしれません。
以降からは、アトピー性皮膚炎と低血糖にどんな関係があるかをご説明しましよう。
私たちの体は、食事により血糖値が上がると、インスリンというホルモンが分泌されて血糖値を下げるという「血糖調整機能」が備わっています。
ところが、糖質を摂り過ぎてしまうと血糖値は一気に上昇。するとインスリンが大量に分泌され、血糖値は一気に下がります。
このように血糖値の乱高下を繰り返すと、次第に血糖コントロールがうまくできなくなり、その状態を低血糖症といいます。
下がり過ぎた血糖値を上げるためには、ノルアドレナリンやドーパミンといった興奮系のホルモンが大量に分泌されますが、
このホルモンの働きで体が戦闘モードに入ると、皮膚や粘膜を修復することができず、アトピー性皮膚炎が悪化してしまうのです。
アトピー性皮膚炎の改善には、まず糖質制限が必要です。
血糖値の上がりにくい食事に変えることで、症状が和らいだり、かゆみや赤みが出にくくなったという例はたくさんあります。
ちなみに、ステロイド軟膏はアトピー性皮膚炎の根本治療にはなりません。ステロイドはホルモンの一種であり、皮膚から浸透して血中に入ります。
すると体は十分にホルモンがあると判断し、副腎が機能しなくなってしまいます。
子どもの頃からのステロイド治療で難治性のアトピー性皮膚炎になるのは、副腎が育たなくなるせいです。
また、副腎とはストレスに対抗する『副腎皮質ホルモン』をつくる場所でもありますから、ここが機能しなければストレスに弱くもなってしまいます。
ストレスによってアトピー性皮膚炎の症状が悪化することもありますから、できることならステロイド冶療に頼らずに栄養で対処することをおすすめします。
花粉症・アレルギー性鼻炎 |
〇 鉄 ⇒ 粘膜の代謝を促進
〇 たんぱく質 ⇒ 皮膚や粘膜の材料
〇 ビタミンA ⇒ 皮膚や粘膜を健康保つ
〇 ラクトフエリン ⇒ 免疫調整作用
〇 ビタミンD ⇒ 免疫調整作用・抗炎症作用
花粉症やアレルギー性鼻炎を治すことは無理、というのが一般的な医療での見解ですが、分子整合栄養医学においては、
これを改善することは可能であると考えています。
花粉症やアレルギー性鼻炎とは、アレルギーの原因となるアレルゲンに対して、免疫系が過剰に反応することで生じる症状です。
体内にアレルゲンが侵入することで起こるものですから、この侵入を防ぐことがもっとも大切であり、有効な手段といえます。
改善のためにはまず、「鉄欠乏ではない」状態にあることが絶対条件です。
花粉症などで苦しむ人は鉄欠乏であることが多くこれを改善すると症状が緩和されることがよくあります。鉄は丈夫な粘膜をつくるのに
欠かせない栄養素ですから、鉄補給はアレルギー症状改善の第一歩になります。
近年。免疫調整、抗炎症にビタミンDが注目され臨床に応用されはじめました。ビタミンDは骨代謝だけでなく、感染対策に有効、抗老化作用、
抗アレルギー作用、癌治療、痴呆、糖尿病、あらゆる疾患に有効であるということが、科学的に解明されています。
夏バテ・疲労回復 |
〇 たんぱく質 ⇒ 体をつくる材料
〇 ビタミンB群 ⇒ エネルギー代謝を促進
〇 カリウム ⇒ 筋肉の動きをサポート
暑かった夏をやり過ごし、少し涼しくなってきた頃に、どっと疲れが出て風邪を引いたり、体調を崩したり、ということがあると思います。
これは、暑い夏に体中の栄養を消耗して、秋には欠乏状態になるために起こります。
気温が高くなると、私たちの体は体温調節をするために、たくさんの汗をかきますが、この汗の成分は単なる水だけではありません。
ミネラルや鉄、ビタミンB群などが含まれますから、汗をかくとたくさんの栄養素が失われるのです。
さらに真夏には冷房を使用しますが、外気との激しい温度差に対応するためにもまた、余分に栄養が消耗されます。
このように、夏はいつも以上に栄養を必要としますが、にもかかわらず、「食欲がわかない」といって、そうめんや冷や麦、冷やし中華など
あっさりしたものばかりを食べていませんか?
こうした食事では、失われた栄養を補うことはできません。何より、体の基礎をつくるたんぱく質が不足していますので、
倦怠感や疲労感に拍車をかけることにもなります。
また、暑いからと水分を摂り過ぎると胃酸が薄まり、栄養が吸収しにくくなるという恐れもあります。それが砂糖の入った清涼飲料水であれば最悪です。
糖質の代謝にビタミンB群が使われてしまい、さらなる栄養不足を招くからです。ビタミンB群がなければ、エネルギー代謝ができませんから、
パワーもやる気も出ず、夏バテは一向に解消されません。
汗で流れ出てしまうカリウムの補給も、この時期とくに気をつけたいことです。
カリウムが不足すると、疲れが抜けない、手足が痙學する、足がつる、こむら返りを起こすという現象があらわれます。
ストレスやジャンクフードの摂取、アルコールの多飲でもカリウムを消耗しますから、飲むならくれぐれもカリウムの摂取を忘れないようにしてください。
疲れを感じたら、エネルギー代謝を促すビタミンB群、疲労を回復するビタミンC、そして鉄を摂取するように心掛けましょう。
ちなみにビタミンB群は、頭脳疲労にも効果的に働いてくれます。
冷え性 |
〇 鉄 ⇒ 全身に酸素を供給する
〇 たんぱく質 ⇒ ヘモグロビンの材料
〇 ビタミンC ⇒ 非ヘム鉄の吸収を高める
女性に多い冷え性の原因は、何といっても鉄欠乏です。
冷え性は、体内に酸素を運ぶヘモグロビンが少ないために、必要な酸素を体の隅々にまで運ぶことができないために起こる症状です。
ヘモグロビンは体中を巡り、各細胞でエネルギーを産生しながら体温を維持してくれますが、その材料は鉄とたんぱく質。
ですから血流の改善には鉄とたんぱく質の補給が第一なのです。
豚・鶏レバーや牛赤身肉、カツオ、マクロは、吸収率のいいヘム鉄とたんぱく質が一緒に摂れるので、冷え性の方におすすめ。
ほうれん草や小松菜など植物性食品に含まれる鉄は非ヘム鉄といい、吸収率が低いのが難点なので、
非ヘム鉄の吸収を高めるビタミンCと一緒に摂るようにしましょう。
眼精疲労 |
〇 ビタミンA ⇒ 目の粘膜を健康に維持
〇 たんぱく質 ⇒ 粘膜の材料
〇 アントシアニン ⇒ 目の機能を向上
ドライアイ、眼精疲労、視力低下、白内障、飛蚊症など、目の不快症状はたくさんあります。
長時間に及ぶパソコン仕事や、スマホ、テレビの見過ぎなど、目を酷使してしまうのが原因のひとつですが、目の症状の改善におすすめなのはビタミンAです。
目の粘膜を正常化するほか、抗酸化作用により目の疲れやドライアイの改善、近視の抑制を助けてくれます。
粘膜の材料になるたんぱく質も、もちろん必要になります。
仕事柄長時間のパソコン作業を余儀なくされている方、ビタミンAとたんぱく質を毎日摂ってみてください。
また、ブルーベリーなどに含まれるアントシアニンも目の機能を高める効果が期待できます。
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