第5回
タンパク栄養について④
2016,06,08 <vol 5>
タンパク貿は約20種類のアミノ酸がさまざまな形で結介したものです。前回もお話しましたが、食品中のタンパク質はアミノ酸に分解され、腸で吸収されます。そして、肝臓内でそのアミノ酸を組み合わせて、体に必要なタンパク質を作るのです。
ヒトの体を構成するアミノ酸は20種類ありますが、そのうち9種は体内で合成できないため、食品から摂取しなければいけません。これらを『必須アミノ酸』と言います。そして、食品に含まれるアミノ酸組成を分析し、最も不足している必須アミノ酸を基準に、どのくらいの量のアミノ酸が体内で利用できるかを表すのが「アミノ酸スコア」です。
食品を「アミノ酸スコア」で評価すると、肉・魚・卵・牛乳などの動物性食品のタンパク質は良質です。米・パン・麺・イモなどの植物性タンパク質は少し劣りますが、動物性食品と一緒に取ることで、効率がよくなります。植物性タンパク質でも、大豆タンバク質は牛乳や卵と同様に、栄養的に優れたダンバク質であると再評価されています。しかし、便秘になりやすい方は大豆食品に偏ったタンパク摂取は控えめにしましょう。
タンパク質を取る際は、「アミノ酸スコア」を意識し、食材の組み合わせや量的なバランスを考慮し、メニューを組み立てると良いでしょう。
成人であれば、目安は、1日の食事に肉、魚介類、卵の動物性タンパク質を3回は食事に取り入れ、大豆や豆の加工食品を2回は取りましょう。そうすれば、量・質ともに1日に必要なタンパク質の大よそが取れるでしょう。
◆必須アミノ酸とは何でしょう?
人間の身体を構成するアミノ酸は主に20種類です。この20種類のアミノ酸は、からだの中で合成されない必須アミノ酸と、合成される非必須アミノ酸とに大きく分けることができます。必須アミノ酸は、毎日の食事から必ず摂ることが必要とされるアミノ酸です。
◆アミノ酸スコアとプロテインスコア 〜タンパク質の評価方法〜
アミノ酸スコアの方が新しい指標ですが、それよりも前に出たプロテインスコアの方が評価が厳しく実用的という意見もあります。数字が高いほうがタンパク質として質がいいです。
タンパク質を多く含む食品は以下の通りです。
生命の基本 タンパク質。人生をより豊かに過ごすために、適切な量のタンパク質を摂りましょう。
食品 | 魚 | 肉類 | 卵 | 豆・豆製品 | 乳製品 | |
クロマグロ (赤身、生) |
豚ひれ肉 (生) |
全卵 (生) |
納豆 | 豆腐 | パルメザン チーズ |
|
1食 当たり 使用量 |
6切 [少し厚め] (100g) |
100g | 全卵2個 (100g) |
1パック (40g) |
1/2丁 [木綿] (150g) |
大さじ1.5 (14g) |
含有量 | 26.4g | 22.7g | 12.3g | 6.6g | 9.9g | 6.1g |
※1食当たりの目安量で含有量を計算。加熱調理した場合、それに伴う損失が考えられます。